プロローグ

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その為にやって来たハズだったのに、、、 あたしは昔みたいになれるって、昔以上になれるってこのときはまだ信じていたんだ。 知らない間に時が流れてたなんて、思いたくもなかった。 もう、昔のヒロくんはそこにはいなかったんだ。 ◆ 「さーくらっ」 もうすぐ夏休みがやって来るというのにアルバイトがなかなか決まらず焦っているところに晃がやって来た。 いいよな、元が金持ちな奴は……悩みがなくてさ。ってまぁ違う悩みはいろいろあるんだろうけどさ。 晃に至ってはない気もするけど。 俺たち『桜田咲良』と『九條晃』は『私立桜咲学園』に通う高校一年生だ。 俺たちはこの学校の1-Aに所属している平凡なごく普通の高校生ーー と言いたいところだけど少し違う。 晃はなんとスパイの家系で生まれ育て上げられた超人俺様お嬢様。 常識もない上に趣味が兵器作りに戦闘機の運転という危ない人だ。 俺は多分この学校一貧乏な奨学生だ。それ以外なところは晃と友達ってとこ以外は普通だと信じたい。
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