水曜日 #2

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「いい加減にして!」 アリサが叫び、無線機の方角から小型の硬いものが飛んできてサヤカのおでこに当たる。 暗がりでよく見えないが、通信記録簿用に備え付けてあった鉛筆らしい。 サヤカは驚きで一瞬泣き止んだが、さらに大声で泣き喚き始めた。 「アリサヒドい!」 「ちょっ、アリサ!何するの!」 ルイも抗議する。アイミは唖然とし、ウララは必死で笑いをこらえているようだ。 アリサが半階上の倉庫から言い放った。 「私だってもうたくさんだよ。そんなに三人に帰ってきて欲しいならさ、いっそ自由投票にしちゃったら?」 「アリサ!何言い出すの?」 ルイが反感を剥き出しにした。 「ぶっちゃけ、単純に考えるとさ、すごいコスパだよね?一人死んで三人生きられる、つまりうまくすれば七人生き残って帰れるわけ。 人数が七人に復活したとして…問題は物資かな?人数が減ってたから今朝まで水も乾パンももったけど、七人となると……明日の分で無くなる計算」 「やめてよったら!」 「だってアリサ、さっきまで『生き返り』なんて信じない、って……」 ウララが薄気味悪そうに眉を潜める。
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