水曜日 #2

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スマホで時間を確かめようと…自分の衣類のあちこちを探した…が、見つからない。 と、チアキ達と反対側に横たわっている誰かの体に触れた。 「………アリサ?」 ……というより、何で私、こんな所に寝かされているんだろう。 倒れて……意識を失う前の記憶が一瞬で蘇った。 私、あの時死んだと思ってたのに! みんなは無事なの!? 私は毛布を跳ねのけて飛び起きた。 「「「 ナツ!!」」」 暗闇の中、戻った私を見て、ルイ、アイミ、ウララ、サヤカ……生き残った仲間達が今まで見たこともないような驚きの表情を浮かべたのが見えた。 ……ただ一人を除いては。 「アリサ!アリサ!」 私のすぐ隣、皆との間……ワインセラーの床に寝かされたアリサは血まみれで………… まだ身体は温かいままだったけど、もう生きていない……と一目でわかった。 冷静に、理論的に……あらゆる知識を総動員して、私達を助けようとしてくれたアリサ。 時には辛辣な助言も。 「いったい、何があったの!?どうしてアリサがこんなことに?」
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