水曜日 #2

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私は、手渡されたスマホの光で、アイミにも気づかれないように紙の字を追った。 字はアリサの字だった。 『ナツへ もし、あなたが今、これを読んでいるなら、私の推理を正しいものと信じて行動してほしい。 投票で生き返るのはナツ。残るのはおそらく5名。 ナツ、ルイ、アイミ、ウララ、サヤカ。 ……私は死んでるかもしれない』 私の心臓が早鐘のように鳴った。 アリサはいつ、この手紙を私のポケットに入れたんだろう。 『まず“救済者”は人間。本人が言うように団体なのか独りなのかはわからない。 でも、ナツは必ず生き残って犯人の正体を突き止め、法の裁きを受けさせて欲しい。 それから、生き残ったメンバーの中に内通者がいる。 そして、ツグミの分のスマホを持ち、票を操作している。 どうか冷静に行動して、私の二の舞にならないで。 アリサ』 私の背中に、さっきと違う暗闇と混乱がひたひたと迫って来た。 そして…… ボーン、ボーン、ボーーン、ボン……、 頭上で壊れた振り子時計が深夜12時を打つ音がアンバランスに、でもはっきりと…………
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