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ツグミは石段をしっかりした足取りでツカツカと上がってくると、ウララやサヤカと一緒にルイの前に仁王立ちになった。
「ねぇルイ、私のスマホ、返して」
「なっ……何のこと?」
チアキの分のスマホなら、さっきまで未使用だったが……
奇しくもアリサが言い残した通り、アリサ以外の人間には「Survivor」のアプリは使えなくなってしまった。
それ以外は圏外のため、それこそ照明か時計代わりくらいしかここでは使えない。
「ツグミ、あのね…」
アイミが説明して取りなそうとした。私達の誰もがツグミの性格を知っている。
自分が死んでる間(?)にいつの間にかみんながお揃いのスマホを持っているので、少しへそを曲げているんだろう、くらいに思っていた。
こんな状況で持っていたって、ロクな使い方なんかできないのに。
しかし、ツグミはいきなりルイの横っ面を張り倒した。
私より長い時間、飲まず食わずで放置されていたというのに、すごい力だ。
他のメンバー同様、体力が残っていないルイは簡単に床に倒れた。
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