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「『Survivor』…ねぇ。
あのね、私、あの時、ワインセラーの端っこでスマホ拾ってからの記憶がないの。
みんなが私の名前を投票して助かった、ってことなのかしら?
それともルイの判断?」
「私、私……!誰にも投票してない!本当よ?」
ツグミは再び、ルイの頬を打った。
「いいから、あなたの投票画面を開きなさいよ。あなたのおかげで私は自分のスマホが使えなくなったんだから!!」
お嬢様気質のツグミだけど、ルイに対してここまで高圧的な態度を取ることは今までなかった。
わがままは言っても、暴力なんて振るうこともない。
疑いと怒りで、感情的になってしまっているだけなんだろうか……。
『ツグミのスマホ』
『票操作』
『内通者』
……実のところ、私もルイに問い詰めたいことが一杯だ。
おそらく他のみんなも。
「使うって……“Survivor”がどういうゲームかわかってるの……?ツグミ」
アイミが震え声で聞いた。
「わかってるわよ。ルイ、それ、私によこしなさい」
ツグミはルイからスマホを引ったくると、何やら入力していた。
「ツグミ……一体…何する気?」
サヤカがおずおずと聞いた。
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