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サヤカが私の背中に毛布を掛けてくれ、ルイが差し出した水を少しずつ口に含む。
だんだん、倒れる前の状況や感覚……異常な苦しさや、『救済者』の不気味な声……気持ち悪い体験を思い出した。
今までの人生が走馬灯のように、とか川の向こうにお花畑が見えて……とかはなかったけど。
「ね、いったい何があったの!?どうして私は助かって、アリサは死んでるの!?」
「ごめん…ごめんね」
「ナツごめん…一緒に生き残ろう、って決めたのに……」
「まさかこんなことになるなんて…どうしよう……。」
問い詰める私に、アイミ、ウララ、サヤカの三人は泣きじゃくるばかり。
私……ホントに死んじゃってたの?
気丈にも頑張って泣き止んだルイが、この1日………たった今、終わろうとしている水曜日に……起こったことを説明してくれた。
……話を聞き終わっても、現実感がわかず、混乱するばかりで何をどう考えたらいいかわからなかったけど……
頭上からまた……何故か12時しか打たない柱時計の音。
私は本当に丸一日眠って……いや、死んでいたんだと改めて気づかされ、また混乱する。
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