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「どうして?だって…投票の時、二人一組でお互いのスマホ画面を確認して、それぞれが自分の名前を記入したのを確認しているし」
「それを言うなら私だって…ナツは私と組んでて死んじゃったんだよ」
話を聞いていたルイが悲しみと苛立ちを込めて言った。
「ナツの性格上……ううん誰でも、自分の名前を投票フォームに書かれていたら黙って見過ごすわけないと思うんだよね」
「………確かに」
「とにかくアイミ、物資はあんたに預ける。方法はわからないけど、この中に自分の名前の他にナツの名前を書くことが可能だった人間がいる。
それだけは忘れないで、簡単に他人を信用しちゃだめ」
「ちょっ!!アリサ!それ、酷くない?」
ルイがアリサに詰め寄った。
「『救済者』の言ってたこと、考えてみた?
もし、彼が言うとおり………まぁ“彼女”かもしれないけど………票のコントロールを一切していないと仮定すると、私達の中に票をコントロールしている人物がいるってことになる」
アリサはきっぱり言い切った。
「うそよ!そんなの!」
だいぶ体調の回復したサヤカが青ざめて泣き出した。
「『救済者』って結局、異常殺人者じゃない!一番信用できないのは『救済者』よ!
ヤツが票をコントロールしてるに決まってるでしょう」
ルイが叫んだ。
「そうだね。
でも私…ずっと考えてたの。『救済者』がなぜ私達にこんなことをさせるのか……、理由は必ずある」
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