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「そして、彼が快楽殺人者や人格異常者だとしても、そういう人物って、自分で決めた法則性とかセオリーをきっちり守るものなの。
悪名高い連続殺人犯の手口って、常に同じじゃない?」
「同意を求められても……」
ルイは困惑し、仏頂面になった。
「怖がらせてたらごめん。でも私、プロファイリングとか犯罪者心理に興味があって…みんなよりはそういう本を読んでると思うから」
「……確かに一人死ぬたび、代償として物資がいつの間にか届けられているよね……特に希望してもしてなくても、その時切実に必要なものが」
アイミは気味悪そうに言った。
「そして私達は恐怖と疑心暗鬼で混乱して……うまく『救済者』のコントロール下に置かれている、ってわけ」
「もうやめようよ、こんな話。アリサ、私達が悪かったってば」
ウララが泣き出した。
「私だって『力を合わせてエイエイオー』で皆が助かるならそうしたいよ。
でも、お互いを信じ合った……いや、信じてると思い込んだ結果がこれ。
ツグミもチアキもナツも犠牲になった。
冷静になってこのトリックを解かないと……、犠牲者はもっと増えるかもしれない」
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