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「そういえば…、ナツが倒れて私が泣いてたとき、アリサが傷を見ながら言ってた気がする……スタンガンで動きを奪われて、何かを注射されたんじゃないかって……」
アイミが言った。
「ルイ、もし何かの理由で私のことは恨んでても……私はルイのこと、尊敬してるよ?
みんなをまとめるの上手いし、聞き上手だし、優しいし……」
「そういう言い方、しないでよ!だから……ナツのこと、嫌いなの!!」
ルイは震えたまま、ぽつりぽつりと話し出した。
「……私、みんなの前で見せてるほど、いい人間じゃない。
正直、ウララやサヤカは性格が面倒臭いし、ツグミがわがまま言い出したらチアキやナツほどには押さえが効かないし。
私はただの優等生ってだけで面白味はなくて……
チアキやツグミみたいに精神力も強くないし、アリサみたいな知識や分析力もない。ナツやアイミみたいに根っからのお人良しでもない。
なのに、クラス委員長だから、部長だからってだけで…今まで孤立してる子を溶け込ませようとしたり、友達どうしのトラブルの間に立ってきた。面倒臭い…とも言えなくて」
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