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書いた字が見えない、という事を差し引いても、文章自体も何となくおかしいし。
『アリサがナツの身体を調べていたみたいだから、何となく予想はしてるだろうけど。
投票後、私は暗闇に紛れてスタンガンでナツの動きを封じ、自宅治療用の自動式注射器で薬液を注射した。
……仮死状態になるだけ。
自分に、そう言い聞かせながら。
投票後、本当にナツに2票入っていたのには私も驚いた。
とにかく、スマホを二台持ってナツに投票していたのは私じゃない。
でも後で、私は騙されて本当にナツを死なせてしまったのかもしれない、と怖くなった。封筒や手紙や注射器は処分した。
燃やしたかったけど目立つし、マッチをもらうには物資の袋を持ってるアイミの許可が要る……
頭を下げて根掘り葉掘り聞かれるのは絶対嫌。アイミって、何の権限があってあんなにエラそうなの?
全てがムカつくけど、どうしようもない。
だけどアイミに何度もお願いされたから、勇気を出して本当のことを書いた。
皆を助けるために、私が今、できることだから。
だから、ナツにお願い。
ホントに死なせる気はなかったの。それにこの事を知られて、ツグミにこれ以上大きな顔されたくない。
このことは絶対誰にも言わないで。手紙は読んだらすぐ燃やしてください』
そこでルイの手紙は終わっていた。
(………………)
何とも言えない、重苦しい感情が押し寄せる。
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