金曜日 #3

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気づかないうちに、私は嗚咽を押し殺すように泣いてしまっていたらしい。 「ナツ、大丈夫?」 隣にアイミが来て、肩に手を置いてくれた。 「……ルイは何て?」 私はルイの手紙をアイミに読ませるか、一瞬迷った。 アイミもショックかもしれないし、かと言ってかいつまんで内容を説明するには私自身、混乱して受け止めきれてない。 ……でも、ルイにこの手紙を書かせてくれたのはアイミだし。 私はアイミに手紙を渡しながら 「これ、どう思う?私、何がいけなかったんだろう…」 と訊ねずにいられなかった。 「…………」 読んでる間のアイミの反応を見るのが怖くてずっと下を向いていた。 「ルイは被害妄想気味だね……まぁ昔からそんなとこあったかな。いい時はいいんだけど、さ。 ナツは、悪くない」 そういうと、アイミは驚くべき行動に出た。銀色の袋にだれが入れたのか……麓の村のレストランの名入りのマッチを取り出すと、そのままシュッ、と擦って、ルイの手紙を燃やしてしまった。 倉庫の床は石造りだから、気をつければ火事になる心配はないけど……… 「何してるの!?」 私は思わず、叫んでしまっていた。 ウララとサヤカも何事?とこちらにそろそろ向かってくる。
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