金曜日 #3

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「ルイって、けっこう偽善者だったんだねぇ」 「けっこう、じゃないよ。見るからに偽善者じゃん。私、前から鼻についてた」 「ルイの家ってエリート大卒の教育者一家だし、プレッシャーで歪んだんじゃない?」 「だからって、友達にわけのわからない薬、注射する?ほとんど病んでるよ」 こんな極限下でも、誰かの悪口をどこか楽しそうに生き生きと言い合っている。 同性なんだけど、女子の集団ってこういうところがやっぱり不可解だ。 その時。 再びものすごい轟音と振動が地下室を襲った。 (このまま、全員殺される!!) 「「「 きゃあああああ!!! 」」」 私達はなすすべもなく、4人で抱き合い、床に伏せた。
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