救済者

14/20
前へ
/36ページ
次へ
「ツグミの死を悲しんでいた…あれは、演技だったの?」 それとも計算? ウララの混乱、サヤカの被害妄想。アリサのKY発言。 誰のせい、というわけではないけど、あれから私達の間の空気はどんどんおかしくなった。 そして、次の犠牲者はゲームの参加を拒んだチアキ。 「端からは、私とツグミはいつも一緒の仲良し、って見えてたかもしれない。 でも、私、ずっと前からわかってた。 ツグミは私の人生の壁……いえ、人生の癌だった。 私の人生からツグミを排除しない限り、どんな素質や才能があっても、私が自ら輝くことなく潰されるだけだって!」 ウララは、地下室にいた時とは別人のように堂々と、そしてきっぱりと言い切った。 「信じられない!だからって、私達を巻き添えにしてまでツグミを死なせなくても……!ねえ、いったい何があったの!?」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加