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「君達十代の少女というのは子どもよりは狡猾で、大人よりも直情的に動く。
心理学者の卵としての関心もあったが、何よりこれから僕が渡っていかなければいけない世界は海千山千の化物ばかり、裏をかかなければいつ蹴落とされるかわからない世界だからね。
大変参考になるデータが取れた」
「つまり、私達はモルモットだった、ってわけ!?私、絶対あなたを許さない!」
今までの人生で、誰かにこんなに怒りや憎しみを感じたことはない。
私は決心していた。
必ず生きてここを出て、「彼」に罰を下す。
「謝ろうとも思っていないんだがね。しかし、君とはことごとく価値観が合わないのが残念だ。
君の行動力と生命力、ツキの良さだけは評価していたんだが…ウララは忠実な手足だったが、視野が狭く自分の利己心で墓穴を掘るタイプだ」
「あなたに私達の何がわかるの!
ウララだってあなたと出会わなければ、殺人の手助けなんかしないですんだはず!
ツグミを殺した理由を教えて!」
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