一章 貧乏少年の不幸

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「くふふふふ、良いですよ。竜胆先輩」 不気味にユラリと立ち上がる神道には生気があまり感じられなかった。 まさか― 「呑まれたか」 ペルソナ被った状態で限界まで追い込まれた場合、極稀にペルソナの力に呑まれてしまうことがある。 リミッターが外れた全力となるために危険になる。 「私の全力、貰って下さい」 その言葉とともに神道は大きく大剣を振りかぶる。 切っ先が床に刺さる。 それから見えないほどの速さで振った大剣は黒いオーラを纏って俺に襲いかかる。 大剣業、飛斬刃 コンマ数秒の中、俺は右手で刀を抜き黒いオーラを叩き斬った。 居合い一の型、斬 避けて安心したのも一瞬。 斬られた黒いオーラは武道館をぶち壊していった。 俺は倒れた神道の元に急いで向かう。 「うおぉぉ!」 何とか拾った俺は今度は外に向かった決死のダイブ! 崩れる音とともに俺は意識を失った。
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