一章 貧乏少年の不幸

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「起きて下さい!」 「ぐおっ!?」 腹を蹴られた痛みで起きた俺は周りを見渡してみる。 瓦礫の山。 立派な武道館から家まで綺麗に瓦礫となっていた。 「何だよ」 「竜胆先輩!これは何ですか!?私が知らないうちにこんなことに……先輩のせいですよ!」 「はぁ!?」 意味が分からない。 「だから、竜胆先輩が壊したんですよね」 「いやいや、お前が飲まれてあんなものを放つから俺はまともにかわして、そうやってこうなった訳だから俺は悪くねぇよ」 「ペルソナで相殺すればよかったじゃないですか」 「俺はペルソナ持ってないっつうの―」 カランカラン 勢いよく立ち上がった俺の内ポケットからペルソナが落ちた。 あれ? 暑く感じないはずなのに汗が止まらないな。 「竜胆先輩、まだ言い逃れするのですか?」 「い、いいえ。」 シーーン 「じゃあ弁償して下さい」 神道が取り出したのは一枚の紙。 俺はそこに書かれた0の数を数えるなり、土下座した。 「それは勘弁してください」
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