二章 波乱

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「で、どうしたんですか?先輩」 「いや、お前が一年主席を部屋に連れ込んだという噂があるんだか、本当か?」 先輩は顔を限りなく近付けてきた。 クラスはざわざわしていたのが止んでおり、全員が俺を興味深く見ている。 俺の見立ては合っていた、といつの間にかどや顔でいる志士はウゼェな。 四階から落とすのは駄目なら今度は人間ハンマー投げしてやろう。 でもなーあいつ昔、槍投げの槍にしても無傷だったからなー 「ねぇ、聞いてる?」 現実から逃げていた俺はどすの効いた声ですぐに戻った。 「あ、ああ」 「じゃあ、さっさと『本当です、姫』という言葉用いて答えて」 ……事実だけれども、だけれども! それ、完璧に認めちゃってるよね? 否定させる気ないよね? しかも姫とか、似合わなっ! 魔女の方が似合うような気がする。 「魔女だと……」 握りこぶしを作って顔を赤くしている先輩がそこにいた。 あれ?心読まれた? 「本当です、姫。」 「死ね!」 見事なまわし蹴りで俺は体を吹っ飛ばされ、窓を割って外に出た。 そして、地上に向けて一直線に落ちていった。
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