一章 貧乏少年の不幸

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俺が通う獅子火学園はレヴァレント教育における神島唯一の武道学園である。 学年も三学年制ではなく、六学年制になっている。 進級も進級試験を合格しなければ留年となる。 12歳以上で入学出来るが、学年末の進級試験が厳しく、一年生で不合格ならば退学となるので滅多にいない。 俺はこの学園の四年生であり、校舎も学年にあわせて六階建てになっている。 学園に着いた俺は四階の四年生の教室に目掛けて走り幅跳びの要領で飛んだ。 難なくベランダに着地した俺は教室に入ろうとして窓を開けた。 クラスメイトはまたか、みたいな顔をしている。 俺は視線を無視し、自分の席に座るとずっといましたよ感を出して机に突っ伏した。 しかしすぐに頭を叩かれ、起こされる。 突っ伏していた顔をあげるとそこにいたのは見知らぬ少女だった。
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