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「なぁ、今もアタシ達を追い続けるのは執念…かい?」
その問い掛けに、フォンは静かに頷くと
「…そうだ
お前達は俺から大切な者を三つ奪った、二つはもう二度と取り戻せない…だが、最後の一つはまだ、間に合う…間に合うんだ…っ」
固く手を握るフォンは、だから…と続けながら拳をクトゥヴァに向ける
「俺はその一つを取り戻す!! そしてお前達を一つ残らず破壊して、奴の喉元まで迫ってやる、必ずだッ!!」
言い終えると同時に握り拳のままクトゥヴァに突撃する
クトゥヴァは彼の言葉を聞き終え、不敵に笑って見せると
「お前の理屈はわかったがな、それでもお前の望みは叶わねぇ!! 何故ならよぉ…執念なら、アタシの方が上だァッ!!」
叫び右腕を構えると腕その物が変型し、有機的な腕だった物は無機的な無骨で長大なライフルに様変わりした
「AMライフル『October Mark-Ⅴ』ファイア!!」
今までで一番の音を響かせ、大きな空薬莢を煙と一緒に排出しながら高速で弾丸が射出され、真っ直ぐに突撃するフォンに向かい
着弾
広い部屋が揺れ、着弾の煙でフォンが見えなくなった
(サーモセンサーにシフト……外しただと? いや違う、防いだのか、今のを!!)
直ぐ様クトゥヴァは熱で彼を確認し、外した事を知る
着弾地点には、突き立つように拉げた円形の何かが盾として弾を防いでいたのだ。
そして、その盾として扱われた物は、クトゥヴァもよく知る物だった。
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