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何処かの施設らしき所、フォン達が戦っていた場所に酷似したそのモニターに囲まれた部屋で、一人の男がジッと一つの箇所を見詰めている。
その箇所はNo.10と表示され、何かのグラフらしきものが下に出ていたが、間も無くSignal Lostと切り替わり薄暗くなる
「クトゥヴァ…ッ!!
くっ……!!」
椅子を倒す勢いで立ち上がった男は、次いでデスクを力一杯に殴り…貫通させた。
ギリリ、と歯を食い縛っていた男は、拳をデスクから引き抜くと、コンソールを操作して通信を開始する
呼び出し音は直ぐに途切れ、長髪の男性がモニターに現れた
「マスター、クトゥヴァが…はい、死にました…
えぇ…えぇ、彼女の死は無駄にしません、私がさせません…!
はい、弟妹達には私から、えぇ、ディッセムにもです…」
そして更に二言三言言葉を交わすと、モニターは消え、部屋は薄暗くなる
モニターだけが唯一の明かりの中、彼が身に付けたタグが揺れながら光り、そのタグには「No.1」と彫られていた。
「フォン・シュヴァイツァー…クトゥヴァと共に死を迎えていればいいが…」
願いのような言葉とは裏腹に、彼は生きているような予感のような奇妙な感覚を記録していた。
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