86人が本棚に入れています
本棚に追加
その瞬間を…俺は何度夢に見ただろうか… そして、幾度となく繰り返されるあの日々に、終わりは訪れるのか… 俺は微睡みの中を漂いながら、何度も考えてしまう…
そう、何度も……
「フォーーーン!!」
「わっ!?」
自分を呼ぶ声に、微睡みかけた意識が睡魔の海から浮かび上がる
慌てて周りを見渡すと、背後に膨れっ面の女の子がいることに気が付いて、自分が寝惚けた顔が呆れ顔に変わっていくのがわかった。
「な、なんだ…レミィか…」
その言葉に、レミィと呼ばれた少女…レミリア・スカーレットは更に頬を膨らませ、憤慨と言わんばかりに詰め寄る
「何だとは何よ!?
折角会いに来たのに!!」
「兄様、ごめん、一応…レミリア姉様を、止めようとした…」
そんな彼女の後ろから一言ずつ句切り、とことこと歩きながら表れる彼と同じ銀の髪を揺らす瓜二つの少女に、フォンは微笑み返すと
「キーアが謝る事じゃあないよ
アイツは何時も強引なんだって、キーアも知ってるだろう?」
頭を撫でながら後ろで未だに膨れっ面をしているレミィを親指で差しながらそう言ってやると、キーアは顔を赤らめながら無言で小さく頷いた。
それを聞いたレミリアは、「なぁっ!?」と口をぱくぱくさせていたが
最初のコメントを投稿しよう!