Prologue2 「未来を決められた日」

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「ちょ、強引って、私が!?」 更にフォンに詰め寄るレミリア、その顔は心外とばかりに先程よりももっと赤くなっている そのレミリアに対し彼は 「事実だろう? というかレミィ、近い」 「ちょっと、フォン!?」 不思議そうにそう返してレミリアを押しやって「なぁ?」と再びキーアに同意を求めると、キーアは無言で頷くだけだったが、その瞳はレミリアに向けられ「違うの?」と純粋な感情を宿しながらただ見詰めていた。 「な、キーアまで!? …あ、あんた達兄妹はぁぁあああああっ!!」 キーアにすらそう思われていた事にショックだったのか、顔を真っ赤にしながらフォンの背中を叩き始めるレミリアに、フォンもキーアも笑いを堪えきれずについ噴き出してしまう それに耐えられなかったレミリアは、短い紅の光槍を出現させ投擲の構えをし、流石に不味いと感じたフォンは慌てて謝り倒す、レミィも、その必死に謝るフォンに気をよくし、槍を消し去ると、高らかに笑いだす そしてキーアはというと、槍が出た瞬間に彼女から離れて物陰から様子を伺っていた。
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