Prologue2 「未来を決められた日」

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「あいつらは我儘で、気分屋で、此方の事情もお構い無しだけど…その裏はとても優しくて…」 「だから守ってやりたい?」 「………うん、多分 そうなんだと思う」 そこまで言って、フォンは気が付いた 喋らされている、と 心の自分は顔を真っ赤にしながら言うなと叫んでいるのに、口からはすらすらとその偽らざる本心が漏れていく。 「槍が欲しいって言ったのも、きっとレミィにいいところを見せたかったんだ… あいつ、まだ短い魔力槍しか出せないから」 「ふ、まだまだお前も男の子だな」 「ぅ…うるさいよ…」 俯くその顔も、知らず知らずの内に赤くなり、上げることが出来なくなっている これはワインのせいで赤くなったのか、それとも… そんな事をボンヤリと思いながら更に言葉を紡ぐ 「だから、俺は…もっと大きくなって、親父からちゃんとした一撃当てられるようになったら…」 「なったら?」 そこで言葉を切る、クルトがそう聞き返しても、暫く続けるべきかどうか迷ったかのようにあーだとかうーだとか呻き、最終的に決心したのかクルトを真っ直ぐに見つめ返し 「騎士になろうと、思う」 そうはっきりと口に出した。
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