Prologue2 「未来を決められた日」

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(そんな事を…思っていたな…あの時までは…) それまでの親子のやり取りを…眼下にいる幼い自分を、今のフォン・シュヴァイツァーは微睡んだ目で見つめていた 最初は夢かと思った、しかし自分がどうしてこんなものを見ているのか、何が原因でこうなってしまったのかと、自身が置かれた状況を思いだし 最終的に走馬灯のような物なのだと判断していた。 (馬鹿な事を言ったもんだ… そんな決意を秘めた"思い"も…守りも出来ない"約束"も、一方的に捨てた俺が…なんで最後に思ったのが…) レミリア…先程までレミィと呼ばれていた少女の顔がちらついて消えない どれだけ微睡みに沈もうと、どれだけ瞳を閉じようと、それは少しの間も消えはしなかったのだ。 (未練…だとでも言うつもりか? 馬鹿な…いや、そうなのかも、しれないな…) 自分が進む筈だった未来 隣に在りたかった人 その道を閉ざした奴等への復讐のみで動いてきたフォンの、捨てたと思い込ませてまで諦めていた夢が、こんな物を見せているのか 何時もは断片的にしか見ない内容の夢をこうもはっきりと、長々と見せられる それはまるで自分の押し殺してきた本音をぶちまけられているようで、フォンは苦い思いに顔をしかめた。 その間に、夢は場面を変えて、家のリビングから紅い大きな洋館の中庭になっていた。
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