第1話

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『ねぇ、聞いてるの??』 『ん?なんだっけ』 テーブルの向かいでは彼女‥になるのかな いつきが、アイスコーヒーをクルクルとストローで回している。 僕は、大学の授業が終わり 構内の学食で、いつきと二人でお茶をしていた。 いつきはおもむろに立ち上がると 『ほらね?聞いてない。もう、良いや。バイバイ』 『あ…ちょっと待ってよ!』 手を伸ばし止めようとする僕を、蔑んだ目で見下ろす。 『バイトが忙しくて。でしょ?毎回毎回それ。バイトだけ頑張って』 『待てって!』 僕は立ち去ろうとする、いつきの左手を掴む ピシャン! 乾いた音が、学食に響くと共に僕の左頬に痛みが走る。 『あーあ。見た目通り、女々しいのね。貴方それでも男なの?』 いつきは、僕を叩いた右手をヒラヒラと払いながら、学食を出て行った。
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