第1話

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これは先ほど村長が言っていた、塚なのだろうか? こんなところに塚があるとは… これは一人目に殺された子供を祭る塚… イズコの塚なのだ… 生まれる前に殺されてしまった子… この子たちは村の因習のせいで殺されてしまったのだ 私は… このお腹の子だけは私が守らないとならない たとえ因習で私が滅びることになってしまっても ガザ! 物音が聞こえる 見つかってしまったのか… 殺される…それも宿命なのだろうか 私に宿ってしまった… 「貴女は…」 そこには村の青年がいた 「ミサキさん 逃げてください」 「え…」 「僕のこの村の因習には反対なのです しかし僕は妻をこの村の因習の犠牲にしてしまった…そのおかげで妻は殺されることはありませんでしたが 妻は心に大きな傷を負ってしまった…貴女は逃げるんだ ここから隣村につながる道があります」 青年はミサキを案内する 「ここから 早く…」 「はい ありがとうございます」 「生きて 元気な子供を産んでください!」
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