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数か月後
ミサキは病院にいた
ミサキは臨月であった
出産を目前にしている
あの村での出来事は忘れよう…
でも忘れられるものではない…
怖い…
どんな宿命を背負っていても
私はこの子供を育てる…
初めて私の体の中に宿った生命…
守り抜く
「ミサキさん、もうすこしですからね 頑張って」
「ひーひーふー」
生まれて来る…私の子が
この子は光だ
私を照らす…
「ミサキさん…ミサキさん…しっかりして」
看護婦がやけにざわつく
心拍計が点滅しているように感じる…
意識が朦朧とする
「う…う…」
ミサキの意識はそこで絶えた
もう二度と戻って来ることはない
帝王切開で子供を取り出す
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