第1話

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ここに行けば何かがわかる ミサキはそう決心した ここへ行けば何かがわかる… それが私にとって好ましくなかったとしても私はすべてを受け入れよう… ミサキはそう決心した ニナキ峠… そこはひどくさびれた村だった ミサキは村の駐在を訪ねた 「あ…あの…」 「なんだね」 駐在員はぶっきらぼうに叫んだ 「あの…私須藤ミサキと言います 私の母がこの村の生まれなのですが…私を産む前になくなってしまっていて…それで私はこの村に来れば何かがわかるのでは無いかと思いまして…その…」 「須藤…どこかで聞いたような…」 「はい…何かわかればとおもいまして」 「ところで君は御幾つになるのかな?」 「はい…今年で二十歳になります」 「なるほどな…君のお母さんは生きていたとしたら今幾つかね?」 「そうですね…私を産む直前で死んでしまったので40歳くらいじゃないでしょうか」 「そうか…それでは長旅で疲れているだろう…宿を紹介してやるから今日はそこに泊まるといい」 「はい!ご親切にどうもありがとうございます!」 ニナキ峠… ここには何があるというのだろうか 駐在員に紹介された宿に着いた ここは宿というよりは 大きな豪邸のようだった 「こんばんは…駐在員さんに紹介されて来たのですが…」 老人が出迎えてくる 「うむ…話は聞いておるよ」 「今晩はこちらにお世話させていただてもよろしいでしょうか?」 「うむ お嬢さん疲れたじゃろう ゆっくりしていきなされ」 「はい ありがとうございます」 「私はこの村の村長をしておってな 何かわからないことがあれなんでも聞くといい」 「はい ありがとうございます それではさっそくなのですが…」 「お嬢さん まずは着替えてきたらどうかね?」 「す…すみません それでは着替えてきますから お待ちください」 「では儂も食事の準備をしてくるとするかの…しばらくしたら居間に来るとよいぞ」 「はい…ありがとうございます」 ミサキは部屋に案内された 「この部屋はしばらくはお嬢さんの自由に使ってもいいぞ」 「あ…ありがとうございます…」
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