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『Je suis amoureuse de toi.（貴方に恋してる）』
At.
ロワシー＝シャルル・ド・ゴール国際空港
(Aeroport Roissy-Charles-de-Gaulle)
『パリなぅ』
と、レーナにツイートした画像は、何故か、空港から出た夕焼け空だった。
他にパリらしい建物が映って居ないことに気づかずに、送ってしまい、
「何処だかわかんないかも」
と、慌てて隣を通り過ぎようとした、ツアー客団体のおじさまを捕まえて、
なんとなくスーツケースに頬杖をついて、ポージングする私を再度送った。
「ていうか、”なぅ”って死語？」
団体客が消え去り、空港から出た私は、最安値のルートへと向かう。
スマホの電源が切れ、地図と格闘しつつ、
どうにかこうにか、エールフランスバス（Les Cars Air France）の乗り場へとやってきた。
本当は、TGVに乗りたかった。
早割りのチケットをゲットするための日付が、
旅程の日付に数日足りず、
割引金額の恩恵を受けられなかった。
色々、行き当たりばったりだ。
時間をお金で買うというレーナと同じく、
ほんの数千円の差額なら、
惜しまず出したかったのだが...
片道の金額でバスの往復が出てしまうという事実に大いに悩み、
「この割引価格で、オサレなディナーが出来る..」
などという、食欲が勝ってしまったことは、
レーナには内緒にしている。
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