無人レース

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       【一】  数ヶ月前から執筆を始めた短編集が、一先ずの完結を迎え、  此から、文章の校正に取り掛かろうか、と、いう所だった――。  短編集と言っても、携帯小説に投稿するもので、ジャンルはミステリを主に書いている。  一時は、文章が厭だと僕の小説から離れ、栞を外し、交流まで断たれた事もあったが、  めげずに続け、  何とか完結に辿り着いた、新たに読んでくれる人も、徐々に増えつつある。  けれど、  僕の物語は完結した訳じゃない、今、始まったばかりだ、もっと厳密に言うと、  既に、僕の物語は、始まっていたのかも知れない――。  文章を校正すべく、僕の小説を冒頭から読み直してみると、 随分と難しい漢字を使う割には、誤字脱字が多く、主語述語も頻繁に間違っている、 更に、行間もビッシリと詰めずきて、とても読めたものじゃない……。  今まで読んでくれた人は、こんな読み難い小説を我慢して読んでいたんだと思うと、  申し訳なく、  恥ずかしい……。
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