ホストだったころ

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   繁華街の一画。薄汚い雑居ビルが、不似合いな新装の看板をしつらえ、痛いほどにネオンを輝かせていた。      その建物の三階に、『Fete』があった。俺が働いている場所だ。   自分の売り上げは低かったけれど、周りとは仲が良かったし、仕事は楽しかった――ある時期までは。    
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