1835人が本棚に入れています
本棚に追加
「侑李、見なさいよ」
「えっ?」
「早く!」
「う、うん」
私は亜里沙に急かされるように、再度携帯の画面を見つめる。
そこに写し出されていたのは、一人の中学生の姿だった。
……亜里沙の弟さん?
それにしては似てないよね?
亜里沙の弟ならメチャクチャ美少年のはずだもん。
だけどその写メの男の子は、田舎っぽい感じだった。
昔の自分の姿と重なってしまう……
私も都会に出て来るまでは、亜里沙と知り合うまでは、こんな感じだったから……。
「亜里沙、この男の子がどうしたの?」
「だからあたしの元彼だってばっ!」
「え?」
「ねぇキモくない? あたし、イケメンが好きなのっ!! 特に誰から見ても“カッコいい” って言われるような、イケメンがね!」
「そうなんだ……」
最初のコメントを投稿しよう!