1835人が本棚に入れています
本棚に追加
……日曜日。
日差しが強くなりつつある午後。
人の波に揉まれながら、私は渋谷駅にやって来ていた。
昨日美容院へ行って、高価じゃないけど服も買って、自分なりに精いっぱいお洒落をした。
“惚れさせる”
なんて一体どうやればいいのか分からない。
だって19年間生きてきて、男の人にモテた試しなんかないし……。
でも亜里沙から私へ興味を抱くようにしなければ、私の大学生活は終わってしまう。
男の人とキスもそれ以上の経験もないけど、それぐらい捨てる覚悟で今日は頑張らせてもらうつもりだ。
でもあの写メを見る限りでは、向こうだって経験なさそうだ。
亜里沙と付き合えただけでも自慢が出来ると思う。
あの写メの彼……
と私は亜里沙に借りたバッグの中から自分の携帯を取り出した。
そこには添付してくれた亜里沙の元彼の写メがある。
最初のコメントを投稿しよう!