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綺麗な一重の瞼。
まるで少女マンガに出て来るイケメンのような高くて形のいい鼻。
……今は昔と違って、こういう類の男の人がモテるのかもしれない。
「だ、大丈夫ですっ」
でも本当にこの人が亜里沙の元彼なの?
そんな面持ちで顔を上げると、柔らかく微笑んだ顔がそこにはあった。
黙っていると取っ付き難そうなのに、笑うとなんて可愛らしい人なんだろう……。
またそのギャップにやられそうになる私。
「あのっ」
「え?」
「名前を教えて下さいっ!」
と唐突すぎる質問に、私は思わずこの口を押え込んだ。
……彼との距離はほんの僅か。
助けてくれた綺麗な指先は、瞬きを数回している間に消えていた。
そんな彼は少し首を傾けた後、ゆっくり口を開いた。
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