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絵美はショートカットのボーイッシュタイプ。
背も高く、顔も亜里沙と違うタイプの美人さん。
……おまけに服装や口調も男っぽいので、よく男の子に間違われている。
そんな絵美は、亜里沙の事が苦手みたいだ。
２人きりになるとよく亜里沙の愚痴を聞かされる。
「だから渋谷で、あたしの代わりにある男とデートして欲しいのよ」
とニッコリ笑う亜里沙。
そのまま何事もなかったかのように、アイスティーへ手を伸ばす。
綺麗にネイルを施されたその細い指先が、ストローを操る。
そんな彼女の行動を視界に映しながら、私は震える胸を押さえていた。
亜里沙の代わりに見知らぬ男とデート？
嘘でしょう？
そんなよくも知らない人と……
しかもその人、亜里沙に好意を抱いているのでは!?
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