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佳代の励ましは気休めにしかならなかったけれど、恭介君に会いたい気持ち、彼を好きな恋心はまだ残っていた。
「佳代はいいよねぇ。今日も夢見る乙女の気分でさ」
「だって私は真由子と違って完全な片思いだもん」
「少しはアプローチすれば? せっかく雅紀君のアドレスもらったんだから。待ってるだけじゃ何も始まらないよ」
嫌だな、私……これじゃ佳代に八つ当たり。
私は自分に呆れながら、残りのアイスティーを飲み干す。
「そうだよね。今日は頑張るよ。だから真由子も元気出して!」
佳代は私の嫌味も、あくまで素直に受け止めていた。
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