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「海を見に行かない?」
トーストと野菜ジュースだけの、遅い朝食を食べ終えたところだった。
突然かけてきた電話で、恭介君は自然な口調で言ったのだ。
「はぁ?」
電話に出たことを後悔しながら、私は呆れた声を出す。
「俺さ、今日は休みなんだ。天気もいいし、のんびり好きな海でも見に行きたいと思ったんだよね」
「それが私と何の関係があるの? 勝手に一人で行けばいいじゃない」
「一人で行くのも悪くないけど、今日は二人で行きたい気分なんだよ」
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