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「だったら他の誰かと行けばいいでしょ」
「水曜日だもん。みんな仕事! それに誰よりもエリナちゃんと行きたいし。エリナちゃんはエスティシャンだから、もしかしたら今日休みかも……って閃いたんだ。当たり?」
誘いに乗るのは癪だった。
だけど脳裏には海辺の景色が浮かび、その風景はやけに魅力的で。
潮の匂いや波の音まで、「おいでよ」と誘っているようだ。
恭介君とは15分のコーヒー以来、会っていない。
あの夜にくれたメールも無視したまま、20日ほど経っていた。
「ねぇ答えてよ! もし休みで予定がないなら一緒に行こうよ! 車で家の近くまで迎えに行くから」
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