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私の唇は瞬君の唇に触れていた。
目が合った瞬間、私たちはお互い吸い寄せられるように顔を近づけキスをした。
ううん、そうじゃない――。
私の方から瞬君の唇を塞いだのだ。
瞬君は自然な形でそれを受け止めてくれただけ。
好きという感情よりも、衝動だった。
好きだから瞬君が欲しい、という欲望とも少し違う。
心穏やかに生きたい、と言った瞬君の情熱が欲しくなった。
かつてランナー桜川瞬が見せたような、瞬君の情熱が見たくなったのだ。
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