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「来て良かった? 競技場には入れなかったけど」
瞬君に訊かれて、私は夜空から彼に視線を移す。
夜の公園の暗さは、瞬君の顔を見つめても明るい場所ほど照れ臭くない。
「良かったわ。一緒に来てくれてありがとう」
「僕も来て良かったよ。ほんと心地いい」
瞬君は実感のこもった声で言うと、芝生の上で座っていた体勢からゴロンと寝そべる。
そのまま腕を大きく頭の方に伸ばした。
思い切り背筋を伸ばして気持ち良さそうな瞬君を見たら、私も真似したくなったけれど、ロングとはいえスカートじゃ無理だった。
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