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「でね、高1の県大会の前に彼と約束したんだけど……」
すんなり話せなくて、その先の言葉に詰まってしまう。
瞬君は私が話しやすいように声をかけた。
「どんな約束だったの? 結婚?」
「そうじゃなくて……。私たち、それまで淡い幼い付き合いだったのね。中学とか高1じゃ、それが普通なのか奥手なのか分からないけど、とにかく私たちはそんな感じだったの。それでね……」
私は少し早口で伝えた。
恥ずかしいと無口になるか、無駄に言葉数が多くなるか極端みたいだ。
「うん」
言葉だけではなく、コクンと首を振って瞬君は頷いた。
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