エリナ、瞬との夜空-2

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私は瞬君と目を合わさないように、前を向いたまま話し続ける。 「負けちゃったけど、彼の望みはきいたの」 「そうなんだ」 「負けて落ち込んでる姿を見たら可哀相になっちゃって。少しでも元気になって欲しかったから」 「優しいね」 「優しいとかじゃなくて、好きだったから。私も望んでたことなのよ」 「うん」 瞬君は短い返事をするだけで、問いかけてこない。 彼が私に望んだ内容を察したのかもしれない。
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