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「恭介君がエリナちゃんを好きなら、私は付き合わない。このまま、片思いのままでいい」
「付き合わないけど、俺のことは好きなの?」
駐車場に停めた車を走らせることもなく、私たちは車内で話し始めていた。
「そう。恭介君にも自分の気持ちとしっかり向き合って欲しい。自分の気持ちを大事にして欲しい」
私が告げると恭介君は黙ってしまった。
私の言葉で気分を害したのだろうか。
それとも言い返すべき言葉を選んでいるのだろうか。
私はフロントガラス越しに夜空を見つめながら、恭介君の言葉を待っていた。
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