真由子、恭介との夜明け-2

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恭介君の顔が近づいてきて、私は自然と目を閉じる。 頬に微かな吐息を感じ、直後に唇を塞がれた。 でもそれは、ほんの一瞬。 胸がきゅんと高鳴ったときには、エンジンの音が聞えた。 車を動かすため、恭介君がエンジンをかけたのだ。 「適当に走らせるけどいい?」 私は「うん」と短く返す。 走り出した車の中で、私たちはしばらく無言だった。
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