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私も
とっても
辛いよ。
お母さん、
お母さん、
お母さん・・・
手術中の
ランプは
ついている。
午後1時から
手術は始まったから、
かなりの時間、此処で
待ってる事になる。
きっと
難しい手術なの
だろう……
だが希望は捨てず
お母さんが完治して
助かってくれれば良い。
最愛の母が
助かってくれれば良い。
私は手術室の前で
藁にもすがる思いで
お祈りをしていた。
お父さんが
居なくなったら
手術室前の長椅子の
私の隣に真澄さんが
座っていた。
手を握られて
真澄さんが私を
見てニッコリ笑った。
気がついたら、
ほんわかした
オレンジ色の
優しい照明に
包まれていた。
どこか懐かしい店内に
テーブルに椅子。
テーブルの上には、
あの美味しいマスターの
お菓子が置いてある。
【ラ・クレーム】
に来てる。
お菓子と
珈琲の良い
香りがする。
「いらっしゃいませ」
「マスター」
「疲れてますね」
「疲れて無い。
ただ辛いです」
「元気の出る
ブレンド珈琲を
作りましょう。少々、
お待ち下さいね」
【ラ・クレーム】
って落ち着くな。
暖かい照明のせいかな?
どうしてだろう?
暫くすると
マスターが珈琲を
運んでくれた。
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