第3話 竹内真帆編③

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　土曜日。

　私は相変わらず歩くことができる。

　午後、１番好きなローズの香りのボディソープを使って、いつも以上にじっくり身体を洗った。

　夜の暗闇では、薄いメイクはかき消されてしまう。だからブラウン系の濃いアイメイクに、今まで使ったことのない真っ赤な口紅を引いた。

　髪はうなじが見える様にアップにまとめた。服はノースリーブの白いワンピースを選んだ。腰の位置にダークブラウンのベルトを合わせて、あえてメイクとミスマッチの服装にした。

　ゆっくり、時間をかけて「自分」を造り上げた。