第3話 竹内真帆編③

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 彼が運転中、私は外の景色を眺めていた。いくつか目のカーブに身体を揺らされながら、ふと気づいた。  こんなにカーブがあるのに、カーブミラーがひとつもない……?  カーブの先に対向車が来ていた場合、分からないじゃない。これ、道路交通法違反じゃないの?  と、思ったそのとき。  目前に一台の白いワゴン車が現れて。  藤岡さんが急ブレーキを踏んだのだろう、私の身体は前につんのめって。  何が何だか分からないうちに、視界が真っ白になった。
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