第5話 孤高の攻略者

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ワームビーストの体を 赤い光が纏いはじめた。 アキラへの警戒か、 スキルでの攻撃をチャージしているのだ。 「貴様ごときが逃げずに俺とやり合おうというのか。俺の目前で人を殺めたこと、後悔させてやる。」 アキラの体にも青い光が灯り初めた。 左右の手にある短剣を構える。 「ん??」 アキラの腰あたりに何かが触れた。 「俺さ。本当に怒ったよ。」 ソラの手だ。 「危ないから下がっていろ。」 アキラはビーストワームを警戒しつつ ソラを後ろへと追いやろうとした。 「だぁからあ!」 ソラが急遽あげた大声にアキラは動きを止め、そしてソラの形相を見た。そして唾を飲み込んだ。 「俺は本当に怒ったんだよぉ!」 まるで鬼の形相。そして何より、ソラの体の回りを深い赤色の光が纏っていた。 なんだ…この少年。先ほどとはまるで別人だ。それに、このライトエフェクト…。見たことのない色合い。なんと禍々しい。 アキラの頬を汗が滑り落ちたと 同時にワームビーストが勢い良く 迫り寄った。 しまったッ。 ソラに気を取られていたアキラが 意識を再びワームビーストへ戻し 短剣を構えた。 その瞬間ー…。 「散れぇ糞虫がぁ!!」
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