9人が本棚に入れています
本棚に追加
意気揚々と
洞窟を突き進む
俺たちだった。
コウモリのような
モンスターを何体か
順調に倒しながら
一時間ほど進んだところで
あの化け物が現れた。
全くもって敵わなかった。
一斉に逃走という
手段に出るほかなかった。
おそらく
あれがレアアイテムを
ドロップするモンスター。
そのせいか、
モンスターのステータスも
異常に高く
長剣使いのカイトの
一太刀では
かすり傷程度しか
つけることができなかった。
こんな洞窟に現れる
レアドロップモンスター相手で
この様だ。
攻略なんてとんでもない。
フィールドボスは
きっともっと恐ろしいに
違いない。
カイトの言う通りであった。
「くそぅ…
このままアイツに
見つかって
殺されちゃうのかな…」
情けないことに
涙がこみ上げてきた。
「こんなところで。
どうした。少年。」
「わっ!!」
暗闇の中、唐突に
現れたその声に驚き
辺りに響き渡るほどの
声を出してしまった。
今さらながらに
口を両手で覆った。
「すまない。
驚かせたな。
俺はアキラ。
ソロプレイヤーを
やっている。」
そのアキラという男は
フード付きのマントを
見にまとい
両手には短剣が
装備されている。
最初のコメントを投稿しよう!